鰹節の栄養効能にダイエット糖尿病に効果的?発がん性があるって本当?

【2017/09/28 内容追記修正】

こんにちは、管理人のラトンです。

 

主に煮物とか味噌汁などの出汁に
使われるかと思われる

「鰹節(かつおぶし)」

他にもお好み焼きにかけたり
豆腐にかけたりと料理に
ふりかけたりする時にも使います。

 

実は鰹節って
結構いろんな栄養効能がありまして
ダイエットや糖尿病の予防にもいいようです。

その反面で発ガン性があるとかも??


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今回はそうした和食には欠かせない
「鰹節」について見ていってみようと思います。

ではではいってみましょう。

 

鰹節の栄養効能にダイエット糖尿病に効果的?発がん性があるって本当?

鰹節(かつお節)の歴史について

鰹節の栄養部分に入る前に
歴史の部分について少し見ていきましょう。

 

鰹節の歴史は結構古いもので
起源については諸説あるようですけど

大和朝廷が出てくる
4世紀半ば頃よりも更に古く

卑弥呼が統率していた
邪馬台国の時代にはすでに
鰹節の原型が存在していたという話や

 

日本最古の文献とされる
「古事記(712年)」においては

5世紀後半あたりに在位したとされる
雄略天皇の代において

鰹節の原型となった
「堅魚(かたうお)」の記述が
残されているといいます。

 

当時初夏から秋にかけて
鰹がたくさん獲れたそうで

そのままでは腐ってしまう事から
乾物、干物に加工する事で
腐敗するのを防いでいたといいます。

 

当時は鰹を素干しにした「堅魚(かたうお)」

鰹を煮て干した「煮堅魚(にかたうお)」

 

とがあったとされ

煮堅魚を作る際に出てきた煮汁は
更に煮詰める事で
「堅魚煎汁(かつおのいろり)」となり

調味料としても使われていたといいます。

 

保存がきいて、調味料としても
重宝されたこれらの加工品は

年貢の代わりにも
なったというのですから

当時の鰹節の原型品の地位は
随分高かったんですね。

平安時代では主に
貴族達や上流家庭の人たちが

お粥を炊く時に下味として
鰹魚が使われていたとされており

 

平安時代の絶世の美女とされた
歌人の小野小町は

鰹魚の煮焦しが大好物であったと
「玉造物語」の中に
記されているといいます。

 

あと平安時代中期に成立した
「宇津保物語」によれば

「鰹つきの削り物のやうに」

という一文があります。

 

明確に「花鰹」の文字が出てくるのは
室町時代中期に書かれたとされる

料理書の「四条流庖丁道」
となっていますけど

平安時代の時点で
花鰹や鰹節に近い使い方を
していたことが伺い知れます。

 

戦国時代においては
栄養の豊富さと保存性の良さから

当時の戦国武将や武士たちの
兵糧食として重宝されていたといいます。

 

あと「鰹節 = 勝男武士」といった具合に
戦に勝利するうえで大変縁起の良い
語呂合わせになっていた点から

戦勝祈願のゲン担ぎにも
用いられていたそうです。


現在と同じような鰹節が
作られるようになったとされるのが
延宝2年(1674)

角屋甚太郎という
紀州(現在の和歌山県)の漁師が

「焙煎法」という製法により
現在作られているような
鰹節の基礎を作り上げたといいます。

 

そこから改良に改良が重ねられていき
予め良いカビを発生させることで

鰹節の品質を落とす悪いカビを
発生させなくする製法も
編み出されました。

 

当時は土佐藩が
この製法を独占していたようですけど

伊豆、薩摩と徐々に
製法が漏れて伝わっていったようで

 

・土佐節

・伊豆節

・薩摩節

 

これらは鰹節の三大名産品として
親しまれるようになったといいます。

 

ちなみに「本枯節」で
有名な「焼津節」についてですけど

 

静岡県中部に位置する焼津市には

当時田中藩を治めていた
松平忠晴が残したとされる古文書の

「萬覚(寛永19年、1642年)」

「駿河田中城中覚書」

これら2つに「かつおぶし」を
和え物に使ったとされる記述が
残されています。

 

そののちに幾多もの
改良が重ねられていき

焼津独自の鰹の切り方や
徹底した焙乾と3~6回のカビつけを行った

焼津節の製法が確立されて

今日の鰹節製法の
主流になったとされています。

 

鰹節のカロリーや栄養素について

基本脂の乗ったかつおを
加工して作られているので

「100gあたり356kcal」

と意外とカロリー高めな
印象ではありますが

 

鰹節100gをそのまま食べるってことは
ほとんどないでしょうし

使うとしたら豆腐に1パック分乗せたり

かつお出汁を取ったり

おにぎりの具材のおかかを作るために
数g使うとかでしょうから

 

摂取するカロリー自体は
総合的に見ると少なくなるといえます。

 

魚の中でも高タンパクなかつおは
生の状態だとは約25%ほどの
タンパク質を含んでいますけど

乾燥、発酵させて鰹節になると
全体の約77%がタンパク質になるといいます。

良質なタンパク質を主成分として他にも

 

・ビタミンD、E、B1、B2、B6、B12

・ナイアシン(ビタミンB3)

・葉酸

・パントテン酸

・ナトリウム

・カリウム

・リン

・カルシウム

・マグネシウム

・セレン

・ビオチン

・鉄分

・亜鉛

・銅

・9種類の必須アミノ酸

・鰹節ペプチド

・イノシン酸

 

などなど以上のように
ビタミンに加えて豊富なミネラル

加えて人体では
生成する事ができない

9種すべての必須アミノ酸といった具合に
様々な栄養素が豊富に含まれています。

 

ではこのあたりの栄養素は
体にどんな効果を
与えてくれるのでしょうか。

全部の栄養素については
さすがに多いので代表的な部分を
詳しく見ていきましょう。

 

鰹節の体への栄養効果について

豊富なタンパク質でストレス解消に

三大栄養素のタンパク質は主に
体の骨に筋肉、血液

他にも皮膚や毛髪に爪などなど
身体のあらゆる箇所を
形成していくうえで

欠かす事のできない重要な栄養素です。

 

妊婦初期の方とかですと
つわりなどで食事も
ままならないといった状態になる方も
いると思います。

 

そんな方は料理に
少しかつお節を加えたり

鰹節から出汁を取って
スープなどにしてみましょう。

豊富なビタミンと
ミネラルを摂取できると同時に
食欲の向上効果なども期待できます。

 

消化能力がまだ弱い小さなお子さんの場合には
消化しやすい食材であり

子供の発育に必要なトリプトファンなど
しっかり含んでいます。

 

 

あとたんぱく質は
思考力と神経の働きをスムーズにするので

精神面の安定効果と
体の免疫機能を高めるといった効力もあります。

 

しかし人はストレスを受けてしまうと

各種ビタミンとたんぱく質を大量に
消耗してしまうと当時に

幸福ホルモンのセロトニンは
トリプトファンを材料に作られ

このトリプトファンは
たんぱく質に含まれるアミノ酸でもあるので

 

たんぱく質の摂取量が不足していくと
結果的にセロトニンの生成量が減っていき

ストレスによるイライラや
精神不安が増したり

うつ状態が悪化したりといった
悪影響が考えられます。

 

ビタミンD、リン、カルシウム、マグネシウムなどのミネラルで骨を強化

カルシウムの栄養素は
骨を作っていく上で必要な栄養素で
人体の中に最も多く存在するミネラルですけど

カルシウム単体では
丈夫な骨は出来ないということは
ご存知でしょうか。

 

そこにリンやマグネシウムといったミネラルや

カルシウム、リンの吸収を高めて
血液中のカルシウムを骨に沈着させる
ビタミンDの栄養素も入って

健康で丈夫な骨が
作られていくとされます。

 

それぞれ軽く書いていきますと・・


「リン」

骨のミネラルとしての別称を持ち

「リン酸カルシウム」

「リン酸マグネシウム」

といった具合にそれぞれに
結び付くことで

骨組織に付着していき
丈夫な骨や歯を形成していきます。

 

とはいえ、リンの栄養素は
他の栄養素に比べると
不足する事は少なく

むしろ過剰に摂取してしまう
ケースも多いので

カルシウムとのバランスを
しっかりとりたいところです。


「マグネシウム」

マグネシウムもまた
骨の形成に大きく関係してくる
ミネラルで

骨や血液のミネラル量の調整役という
なかなか大切な役割を
任されています。

あと骨に弾力性を与えるので
しなやかで丈夫な骨の形成にも
必要となってきます。


「ビタミンD」

太陽の光に当たることで作られる
ビタミンDの栄養素は

先ほどもちょろっと書きましたように
カルシウムとリンの吸収効率を高めて

カルシウムが骨に沈着していくのを
サポートしていきます。

 

あとカルシウムの摂取量が
少ない時は尿から排出されないよう
再吸収していくので

骨が軟化していく状態を
食い止めてくれるといった効果があります。


以上のようにカルシウムのみならず
カルシウムの吸収と沈着とを
サポートしてくれるミネラル類などが
含まれているので

 

・骨や歯の強化

・骨粗しょう症予防、改善

 

などにかなり効果的に
働いてくれるといえます。


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イノシン酸で新陳代謝をアップ

鰹節のうまみの成分1つでもある
「イノシン酸」はDNAの原料でもあるそうで

体内に入ることで細胞が活性化されて
新陳代謝がアップしていきます。そうなると

 

・体脂肪が減少しやすくなり痩せやすい体質に

・肌がきれいに、美肌な状態に

・免疫力がアップし風邪をひきにくくなる

・疲労回復の効果

 

といった効果が期待できます。

 

鰹節ペプチド

ペプチドとはアミノ酸がいくつか
結合した状態の物質だそうで

アミノ酸が豊富に
含まれているという事は

鰹節にもペプチドが
多く含まれているという事になります。

 

近年発表された鰹節に関する研究によると

鰹節由来のペプチドから
血圧を下げる作用のある15種類のペプチドを
取り出す事に成功したといいます。

 

主な効果としては

 

・疲労回復の効果

・血圧の上昇を抑え、下げる効果

・集中力のアップ効果

 

などの効果があるとされており

一流のスポーツ選手や医学界からも
注目が集まっている栄養素だそうです。

 

必須アミノ酸9種すべてを含んでいます

たんぱく質を構成する物質がアミノ酸で
アミノ酸は全部で「20種類」存在します。

 

しかしその20種類のうち
体内で合成できず

食品から摂取しないとならない
アミノ酸が「9種類」存在します。

 

これが必須アミノ酸と呼ばれるものです。

 

そして鰹節にはこの必須アミノ酸9種類が
すべて含まれているという食品になります。

「鰹節100gに含まれる必須アミノ酸」

「イソロイシン」
・3500mg

・筋力強化、成長促進

 

「ロイシン」
・5900mg

・筋力強化、肝機能向上

 

「リジン(リシン)」
・6600mg

・体組織修復、ぶどう糖の代謝促進

 

「メチオニン」
・2200mg

・デトックス効果、うつ症状改善

 

「トレオニン(スレオニン)」
・3500mg

・成長促進、脂肪肝予防

 

「トリプトファン」
・950mg

・精神安定、うつ症状改善

 

「バリン」
・4000mg

・成長促進、肝機能向上

 

「ヒスチジン」
・5600mg

・成長促進、ストレスの軽減

ちなみにヒスチジンに至っては
大人は体内で合成できるものの

子供は体内で作ることができないので
1985年に正式に必須アミノ酸に
分類されたといいます。

 

何気なく出汁をとったりして
味噌汁などに使っていましたが

なかなかどうして様々な効果があるんですね。

 

セレンによるガン予防やアンチエイジング効果

鰹節にはセレンの栄養素も
豊富に含まれています。

セレンとはミネラルの一種で
セレニウムという別称も持ちます。

 

その特徴として
かなり高い抗酸化効果で知られ

その効力は抗酸化作用で有名な
ビタミンEの約60倍以上ともされています。

 

とても強い抗酸化酵素の1つに

「グルタチオン・ペルオキシダーゼ」

と呼ばれるものがありまして

この抗酸化酵素を構成するには
セレンの栄養素が必要となります。

 

そしてこの
グルタチオン・ペルオキシダーゼは

DNAや組織を酸化させてしまう
活性酸素の中でも最強とされる

「ヒドロキシラジカル」

をも分解する抗酸化作用を持つんですね。

 

このため

 

・有害物質を無毒化するデトックス効果

・がんの予防効果

・強力なアンチエイジング効果

 

以上の効果が期待できます。

 

鰹節のダイエット効果に糖尿病への効果は?

鰹節にダイエット効果あるとされるのは
「満腹効果」があることが
確認されたからだといいます。

 

鰹節の出汁の成分が胃の運動を促進して活発化。

同時に食事を食べる事で
食べ物が長く胃に留まりやすくなり
腹持ちも良くなったそうです。

かつお出汁を基本にした
食生活を習慣化することにより

高カロリーな食事をしてしまっても
食生活にはそんなに影響は出ずに

 

糖尿病やメタボなどを予防する効果のある
ホルモンの血中濃度が上昇したことなど

確認されているので
予防効果も期待できるとの事です。

 

鰹節は実際に糖尿病患者の方の
食事に使われている食材で

出汁を濃い目にすることにより
塩やしょう油などの調味料の量を
極力抑える事ができるわけですね。

 

鰹節に発ガン性物質があるって本当?

さて、ミラノ国際博覧会において
テーマは「食」となったことから

日本の「和食」文化を多く広める
チャンスであると言われていましたけど

なぜかEUの食品の安全規制にひっかかって
鰹節が持ち込めないという事態に陥ったそうです。

 

何故に??と思うかもしれませんが

 

その理由が発ガン性物質の
「ベンゾピレン」
が生成されるから、だとか。

 

カツオの切り身をいぶす製造過程で
タールや焦げの部分が発生して
付着するといいますが

この時に「ベンゾピレン」が
生成されるというのです。

 

あと熟成にカビを使う点についても
カビ毒が心配だという声が
あがってしまったそうですね。

20151006-01

ついでに書いておきますと
このカビは「コウジカビ」で

植え付けられたコウジカビによって
カツオの中の水分を吸い上げて
旨味と栄養を凝縮させていくんですね。

 

さらにコウジカビの菌糸が脂肪分
タンパク質を分解し

それぞれ脂肪酸
アミノ酸に変化させていきます。

 

これらは↑でも書いた9種の必須アミノ酸でして
体外から摂取しないと取り込む事の
できない栄養素です。

 

このカビ付け作業で生のカツオよりも
約3倍の栄養価をもつようになるといいます。

 

まあ、その後特例の措置が認められて
ミラノ国際博覧会において鰹節など
利用することができるようになったそうですが

ベンゾピレンの基準値が
ヨーロッパが設定したものを超えないことが
条件としてつけられたといいます。

 

 

国際がん研究機関によりますと

「発がん性がおそらくあります。」

といったようなグループに
分類されているようで

このあたりの問題については
曖昧なままな状態になっているようです。

 

ただ、そんなに発ガン性物質が
含まれているようなら日本人は

とっくの昔に皆ガンに
なっているような気もしますけどね。。。

あまりに気にしすぎていては
何も食べることができなくなってしまいますし。

 

上記にあげた様々なメリット効果と
おそらくあります、といった割と曖昧な
発ガン性のデメリット効果。。

どちらを信じて食べるか食べないかは
結局のところ食べる本人の考え方で
決まるかなーと思いますね。

 

今回のまとめ

はい、今回は鰹節のダイエット
糖尿病への効果や栄養効能に

発ガン性物質の件について
ちょっと書いていきました。

 

EUの基準値を超えたって部分が
ちょっと気になるところではありますけど

やっぱり鰹節を全く食べない、利用しない
という選択肢にはならないですね。

出汁を取るときにほぼ必要不可欠ですし。

 

今回書いたような様々な
メリット効果を考えていくなら

定期的に摂取していきたいと
思う気持ちの方が強いです。


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様々な健康効果が確認できている以上
自分は多分今後も鰹節の出汁を使って
料理とか作ると思います。

 

ではでは、鰹節の栄養効果についての
内容は以上です。

また次回にお会いしましょう。

 


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